Raspberry Pi、Sound Blaster 接続時の出力特性


はじめに

 Raspberry Pi、Sound Blaster等のRCA端子から出力する機種とM-01を接続した時の出力特性を説明します。

 

ここでのRaspberry Piは、Paspberry Piに外付けのI2S DACを追加した状態を示します。本体のみではありませんのでご注意ください。

 


Raspberry Pi 接続時の出力特性

機種:

  • Raspberry Pi 3 + PCM5122搭載I2S DAC(廉価価格帯品)
  • 再生APP.:VOLUMIO Ver.2.882
    DAC設定:HiFiBerry DAC Plus
    音量調整:Software
  • M-01 (Serial No. 0101-0002)

信号:1kHz 0dB 正弦波

 

グラフの見方

縦軸:出力(mW)または出力信号レベル(Vrms)

横軸:ボリューム位置

※点は測定ポイントを示す。

 

測定内容

  • Raspberry Pi + DAC
  • (Raspberry Pi + DAC)+M-01 (Gain:Normal)
  • (Raspberry Pi + DAC)+M-01 (Gain:Low)

出力はR/Lそれぞれ16 / 32 / 300Ωの負荷、出力信号レベルは100kΩで出力特性を測定。

 

測定結果①

図1

図2

 VOLMIOの音量カーブはリニアとナチュラルのどちらかを選択出来、図1はその特性を示します。

 

オレンジ:ナチュラル

プリメインアンプ等で使われているAカーブ特性相当

青:リニア

ウォークマンやiPodと似た特性

 

 図1のグラフでは小出力領域が読み取り辛いので、縦軸を対数グラフにしたものが図2になります。

対数グラフにすると、青の特性がリニアと言われる理由が判ります。

以後、対数グラフで説明します。

 

 尚、信号レベルは最大は2.1Vrmsで、一般的なCDプレーヤーのRCA出力に準じていました。

 

このDACにはRCA端子の隣に3.5mmステレオミニジャックが有ります。

確認したところ、RCA端子と3.5mmステレオミニジャックは同じ信号が出力されていましたので、以後の測定は3.5mmステレオミニジャックを使用しています。

 


測定結果②

 負荷32Ω、M-01のゲイン NormalとLowに於ける出力特性を示します。

上のグラフがリニア、下のグラフがナチュラルです。

 

 リニア95以降、ナチュラル75以降のボリューム位置でグラフの傾きが急変していますが、ここが出力の限界になります。

 

信号の振幅が電源電圧の上限に達したため、それ以上の振幅が稼げない状態になった事が原因です。

この状態で使用してもM-01が壊れるといった事はありませんのでご安心ください(注:この出力だと大抵のイヤホンは壊れます)。

 

 このグラフですが、普段自分がどの位の出力で音楽を聴いているか分からないと読み辛いと思います。

ウォークマンやiPodをお持ちのかたは、こちらのページ(リンク)でご自身が良く使うボリューム位置から出力を読み取り、このグラフに当てはめてみてください。

 

 参考ですが、Edge industrial designでは、ゼンハイザーHD650を使用時に、ピーク0.1mW前後に音量を合わせ音質テストをしています。

使用するヘッドホンの能率が違うと全く違う結果になってしまうので一概に言えないのですが、0.01~10mWがカバー出来ていれば不満なく使えると思います。

 



Sound Blaster 接続時の出力特性

機種:

  • CREATIVE Sound Blaster Digital Music Premium HD r2
  • M-01 (Serial No. 0101-0002) 

測定内容

  • Sound Blaster 単体
  • Sound Blaster +M-01 (Gain:Normal)
  • Sound Blaster +M-01 (Gain:Low)

その他はRaspberry Pi測定時と同一

 

最初に

 Sound Blasterは、前面にヘッドホン出力端子、背面にRCA出力端子が装備されています。

前面と背面で出力信号レベルが異なると測定メニューが変わるため、まず最初に両端子の出力信号レベルの比較をしました。

 

 上のグラフは、ボリューム毎の出力信号レベルを示します。

 

測定結果、ヘッドホン出力端子とRCA出力端子両端子の信号レベルは感に一致しましたので、信号は同じものであると言えます。

念のため、負荷を変えた時の電圧降下も確認しましたが全く同じでした(出力インピーダンスが同じという事です)。

 

以下、測定はヘッドホン出力端子で行っております。

 


測定結果①

 負荷32Ω、Sound Blaster単体、Sound Blaster +M-01ゲインNormal、Sound Blaster +M-01ゲインLowに於ける出力特性を示します。

 

 Sound Blaster +M-01ゲインNormalでボリューム位置70以降のグラフの傾きが変化していますが、ここが出力の限界になります。

 

 グラフより、音量は十分に調整範囲内にあると言えます。

 



まとめ

 M-01にはボリュームが内臓されていない為使用出来る機種は限定されますが、RCA端子出力の機種と接続しても全く問題ありません。

 

 

説明用に使用した測定データはこちらのページ(リンク)からダウンロード可能です。

ご自身のケースに当てはめてご考察いただけましたら幸いです。

 


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